転生
転生
ミステリー小説を久しぶり、もしくは初めて読んだ。妹が帰省時に持って帰ってきた本で面白いと言っていたので、読んだ。
最初の謎が提示されていく冒頭部分がつまらなくて読むのが苦痛だった。
なぜなら、主人公の和泉の性格が陰キャで僕だったらしょーもないと思うことをダラダラ思い巡らせる人間だったからだ。
親の七光りが気になることとか、ちょっとした相手との会話で勝手に傷ついたりそれを隠したり面倒くさい人間だ。
自分にもそういうところがあるけど、そんな自分の性質を嫌だと思っているから尚更気に食わなかった。
しかし、このミステリーでは彼の性質があるからこそ話が発展し謎が深まっていったんだ。
彼はゴッド・コミティーという普通は誰も知り得ない団体に切り込み自分の記憶の謎を解いて、その過程で恋を実らせた。
だから彼や僕のような性質も悪くないなと思えた。
謎を説く途中で最初に出てきた登場人物たちが絡まって謎をくっきりさせていく感じもドキドキして楽しかった。
特に文弱な紙本さん。
一番和泉くんのために動き回ったのは紙本さんな気がするけど、その実謎の選択肢を減らしてくれただけで謎の本質には何も関われなかった感じが彼っぽくて好き。
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